epilogue-prologue

ひとつの物語の終わりが、次の物語の始まりとなるように。

”epilogue – prologue”は、ものの終わりを熟慮することで生まれたコレクションです。

捨てられるはずのものに別の役割を与えること、成長や変化に合わせて形や役割を変えること、あるいは何気ない日常の記憶を留め置くこと。これらは人とモノの関係性に、新しいページを書き添えていきます。

多くのものを使い捨てる生活が日常となっている今だからこそ、私たちはそうではない価値を見据えたいと思っています。人とモノとの関係が短命に終わらず、機能と一緒に記憶も引き継ぐことができたなら、新たな物語のプロローグとなりうるでしょう。

コレクション”epilogue – prologue”は、永い時を共に歩める家具や小物たちです。

  • rollin’ rollin’

    stool
    design: 真鍋 浩美
    size : W.530 × D.390 × H.400
    material: beech, sweater

    ふかふかの毛糸を纏ったrollin’ rollin’は、着られなくなったお気に入りのセーターと新しい物語を始めるためのスツールです。ほどいて毛糸に戻したセーターは、大きな糸巻き機に巻き取ることで、柔らかくて暖かい座面へと変わります。セーターを着ていた時の思い出も一緒に、日々の生活の中で残していくことができます。

  • growth

    coat rack
    design: 赤木 亮介
    size : W.500 × D.500 × H.2,000
    material: beech, plywood, steel

    growthは子どもの成長を見守るコートラックです。位置を自在に変えられるフックを使い、身長計のように家族で身長を測り、その高さに服をかけることができます。こうして、家族の背丈がそのまま服を掛けたコートラックとして写し取られます。子どもの成長とともに、服は少しずつ、少しずつ高い位置へと移っていきます。

  • steps

    bench
    design: 岩元 航大
    size:W.1,000 × D.420 × H.420 (stool / φ335 × H.250)
    material: beech, urethane foam, fabric

    stepsは、子どもの成長に合わせて使い方を少しずつ変えながら、ずっと使い続けることができる親子のためのベンチです。座面に開いた穴の下にスツールを置けば、子どものためのテーブルとして使えます。少し大きくなったときは、スツールをベンチの穴にはめ込むと親子が同じ高さに並んで座れるベンチになります。

  • huggy

    chair
    design: 福原 悠太
    size : W.380 × D.450 × H.745 / SH.420
    material: birch

    huggyは、親が子どもを膝の上に乗せて使えるベビーチェアです。馬の背に二人で乗るように、親が子どもを包み込むかたちで座ります。子どもの成長に伴いベビーチェアとしての役割を終えたhuggyは、座る向きを変えれば、普通の椅子として引き続き使っていくことができます。

  • lovebird

    tables
    design: 松本 雄樹
    size: W.660 × D.800 × H.720 (single piece / W.660 × D.400 × H.720)
    material: beech or oak

    二本の脚しか持たない”半分の”テーブルは、壁に立てかけて使用します。この”半分の”テーブルは、二つ繋ぎ合わせることで、壁に頼らず自立することができる一つのテーブルになります。それぞれの思い出が詰まった引き出しが構造体となり、夫婦のように互いを支え合います。

  • outside in

    mobile
    design: 浅香 理絵
    size: W.1284 × D.600 × H.735
    material: white ash, plywood, cardboard

    運搬時に製品を守る梱包材は、荷物が無事送り届けられ、梱包を解いた時点でゴミと化します。その耐久性とは裏腹に短い生涯であることに矛盾を感じ、一度梱包材としての役目を終えた段ボールに、デスク天板の芯という新たな生き方を与えました。空洞のままでは柔らかい天板も、段ボールの芯を中に入れることで強度を得ることができます。

  • fadeless

    vase for dried flower
    design: 見明 暢
    size: 
    Q-Large L.350 × W.90 t=2
    Q-Small L.250 × W.70 t=2
    S L.300 × W.60 t=2
    O-1P L.350 × W.300 × D.20
    O-5P L.350 × W.300 × D.20
    H W.400 × D.100 × H.30
    material: brass, wood, leather strap, rubber band

    時間を止める。花を逆さまに吊るしゆっくりと乾燥させることでドライフラワーにすることができる花器。花は切り取られた瞬間から枯れる運命にありますが、逆さまに吊るすことでその運命に逆らうことができます。吊られた花はゆっくりと時を止め、美しい姿を留めたまま新たな時間軸で時を刻み始めます。

  • 31

    calendar
    design: 三田尾 遼
    size: W.1050 × D.230 × H.275 (single frame / W.210 × D.28 × H.255)
    material: plywood, acrylic

    捨てるに捨てられない、あなたにとっても宝物たち。31はそれらに心地よい居場所を与えるためのカレンダーです。そのままでは戸棚の奥に紛れてしまうようなものたちを31個のフレームに収めると、あなたの1ヶ月が思い出の品とともに記憶されます。お気に入りの収蔵品は、フレームのまま取り出して、好きな場所に飾ることもできます。